コロナ禍の影響によるウッドショックや物価高騰により、住宅業界では建築費用が高騰しています。
こういう時代だからこそ、新築時には資金計画をしっかり立てることが大切です。
そこで今回は、資金計画の立て方のポイントをまとめました。
新築費用の現況は?
まず、最近の住宅業界はどのような状況か、あるいはそれが建築費用にどのような影響をもたらしているか知っておきましょう。
建材価格の動きについて
コロナ禍による需要の減少や生産の遅れにより建材の供給が依然として不足し、建材の価格も上昇しました。
「ウッドショック」という言葉の影響で、木材ばかりが高騰したように思われがちですが、実際は木材だけでなく鉄骨などの材料も価格が高騰しています。
「木造の家は高いから、鉄骨造の家にした方がお得ではないか」という声もよく聞きますが、実際はどちらも高騰しているので、そうとは言えません。
これらの理由から、新築計画を立てる際には、現在の市場の状況を把握し、予算やローンの計画を適切に調整する必要があります。
まず計画の段階から予算やスケジュールを見直し、現実的な目標を設定することが重要です。そのために、早めに住宅会社に相談することが大切です。
資金計画の流れ
資金計画は、次の3段階に分けて、将来を見据えた長い目線で考えることが大切です。
- 調達計画
- 支払計画
- 返済計画
調達計画
調達計画とは、いかに資金を調達するかという計画を立てること。次のような流れで計画をまとめます。
1. 自己資金額の集計
自己資金額とは、現在の預金と贈与などによる援助資金の合計額です。
現金を含め、通常の預金や定期預金、株式など、現在所有している自己資金を集計します。
住宅を新築時に、親からの援助を受けられるかどうかも確認しておきましょう。
2. どれくらい預金を取っておくか検討する
人生においては、住宅資金を含めて教育資金、老後資金という三大資金が必要です。
そのため、自己資金額のうち、将来を見据えて残しておく資金額を決めましょう。
それが今後の人生において、とても重要なポイントとなります。
3. 住宅購入の諸費用を考える
マイホームは、土地と建物を含めると、思いのほか高額になることも。
住宅費用には、土地の購入費用や建築材料、建築業者の費用、設計士や建築士の費用、申請手続きの費用など、さまざまな費用が含まれます。
自分たちだけではわからないことも多いので、資金計画から相談に乗ってもらうと安心です。
4. 頭金に使える金額を検討する
住宅ローンは、頭金があってもなくても組むことができます。
頭金があればローンの借入額が減り、月々の返済が楽になります。
ただし、頭金を多くしすぎると、手元の現金が減り、家を建てた後の生活や将来設計に支障が出てしまうこともあります。
一般的に、頭金は新築費用総額の2〜3割と言われていますが、低金利時代が続く昨今は、頭金ゼロで住宅ローンを組む人もかなりいます。いずれにしても、早いうちから住宅会社に相談し、頭金についてもどの程度がいいか聞いてみるのが得策です。
5. 無理のない住宅ローンを検討する
住宅ローンは、「いくら借りられるか」ではなく、「いくらなら返せるか」という視点で考えることが大切です。そのため、無理なく返済可能な借入額や返済プランを検討します。
支払い計画
次に、お金をいつまでに用意しなければならないのかを把握しておきましょう。
土地を購入して住宅を建築する場合は、土地の契約時や新築の申込み、工事請負契約時など、支払いが数回にわたります。そのため、各時点でお金を支払えるように準備しておく必要があります。つまり、住宅ローンを銀行から融資してもらうスケジュールの調整が必要となるのです。
次のタイミングまでに、必要とされる金額を自己資金額や住宅ローン、あるいは「つなぎ融資」(住宅の引き渡し前に必要な資金を一時的に立て替えるためのローン)を使って用意します。いつ頃までにいくら必要なのかは、住宅の契約内容によっても異なりますので、住宅会社によく確認しましょう。
返済計画
住宅ローンの返済は35年が一般的で、かなり長期間にわたります。そのため、無理なく完済できるローンを組むことが大切です。住宅を購入する前に、家族の将来を見据えて、次のことも視野に入れておきましょう。
- 繰り上げ返済の計画とそのための貯蓄
- 住まいの修繕やリフォーム計画とそのための貯蓄
- 子供の教育費とそのための貯蓄
- 老後の生活費とそのための貯蓄
- 固定資産税、不動産取得税などの納税
最近、「老後破産」が話題になっていますが、そんな事態に陥らないためにも、住宅購入の際には30年や40年後の未来を見据えて計画しましょう。
幹工務店では、家を建てようと思ったその日から、お客様の家づくりをサポートしています。資金計画の立て方はもちろんのこと、土地探しや金融機関の紹介、住宅ローンの選び方など、家づくりのファーストステップから安心してお任せください。
まずは気軽にお問い合わせを。