こんばんは♪幹工務店です。
間取りをプランするとき、水回りの配置や使い勝手を決めるのもポイントの1つです。なぜなら、洗面や脱衣スペースは毎日使う場所なので、生活しやすさや家事効率に大きく関係するからです。
そこで今回は、洗面・脱衣スペースの最近の傾向やプランニングのポイントについてまとめました。
■洗面所と脱衣所を分けるか・分けないか
最近、SNSの影響からか、洗面所と脱衣所を別々に設けたいと希望する人が増えています。
洗面所を脱衣・浴室から分離して、1階の廊下などに単独に設けると、次のようなメリットがあります。
・来客時にゲストが洗面台を使いやすい
・造作のオリジナル洗面台やタイルをあしらうなど、デザイン性にこだわって、住まいのアクセントに利用できる
・洗面と脱衣が別になっているので、入浴やシャワーに伴う着替え時のプライバシーを守れます。特に、女のお子さんがいらっしゃるご家庭では、将来お年頃になったときのことを考えて、洗面と脱衣を分けておくのが望ましいでしょう。
・脱衣スペースが広くなるので、室内干しや収納などをひとまとめにして設けることができ、家事効率がアップします。
・単独で洗面所を設ける場合には洗面台も大きめに設けることができ、横並びで2人同時に朝の支度ができるツインボールや、メイクやヘアドライがしやすいように横長のカウンターと大きな鏡を設けることもできます。
一方、洗面所と脱衣所を分けると、その分面積が増えるので費用がかさむというデメリットがあることも覚えておきましょう。
■1階で全部できるから、2階のベランダはもう要らない!?
普段お客様と打ち合わせをしていて感じるのは、最近、「朝起きて2階から1階のLDKに降りたら、あとは階段を上り下りして支度をしたくない」という方が増えていることです。つまり、平屋風に「日常生活はワンフロアで済ますことができる」間取りを希望する人が多いのです。
そのため、「2階は寝るだけの空間」と割り切って、1階の脱衣室・室内干しコーナーのそばにファミリークローゼットを配置し、朝の着替えも、乾いた洗濯物をしまうのも、全部1階で済ませるプランがよく採用されます。
さらに、最近はガス乾燥機「乾太くん」を採用するお宅も多いので、「2階のベランダは要らない」というお客様も増えています。確かに、「洗濯物を干す以外に用途が考えられないので、ベランダは不要」というご家庭もあるかもしれませんね。ベランダを設置すると防水処理のメンテナンスが必要になるなので、付けなければ設置費用だけでなくメンテナンスコストもカットできます。
このように、最近は洗面所や脱衣所の役割や使い方が変わってきたので、間取りの考え方も変わってきています。家事や日常生活に大きな影響を及ぼす箇所なので、キッチンや玄関との繋がりもよく考えてプランするようにしましょう!
文:トータルアドバイザー 井草 雅康(二級建築士)